『啓蒙の弁証法』を読む 岩波書店

『啓蒙の弁証法』を読む

『啓蒙の弁証法』を読む
岩波書店
上野成利、高幣秀知、細見和之 著
四六判

啓蒙の極限たる最高の知的段階に達したかに見える文明が、なぜナチスという野蛮に転化したのか―。ホルクハイマーとアドルノの主著『啓蒙の弁証法』における複雑に入り組んだ「理性の自己批判」の理路を余すところなく読み解き、前史から後史に至るドイツ思想、フランス現代思想、アメリカ批判理論との関係をも踏えて、この難解な書物の全体像を解明する。(引用)

目次
第Ⅰ部テクストを読む
Ⅰ啓蒙の概念――理性の自己省察を求めて
はじめに
1 「脱呪術化」の弁証法
2 言語・芸術・宗教の可能性
3 『オデュッセイア』のアレゴリー解釈
おわりに
Ⅱオデュッセウス論――主体性の原史と神話
はじめに
1 叙事詩『オデュッセイア』と神話
2 犠牲と断念――自己保存の実質
3 オデュッセウスの旅程とその行方
おわりに
Ⅲジュリエット論――自己保存原理と道徳
はじめに
1 理性と情念との緊張関係
2 ラディカリズムの光と影
3 文明と自然との絡み合い
おわりに
Ⅳ文化産業――文化と産業との相克
はじめに
1 退行への訓練
2 権威への同一化
3 文化産業とファシズム
おわりに
Ⅴ反ユダヤ主義の諸要素――同一化としての反ユダヤ主義,その原史
はじめに
1 前史――リベラリズムの正嫡子としてのファシズム
2 一九四四年(第一―六節)――ミメーシス的衝迫への憎悪、投影
3 一九四七年(第七節)――チケット思考(同一性思考)としての反ユダヤ主義
おわりに――啓蒙の「限界」をめぐって
Ⅵ手記と草案――新たな弁証法的人間学へ
はじめに
1 自然史としての文明史
2 思考と支配との絡み合い
3 非同一性の思考に向けて
4 新たな人間学に向けて

第Ⅱ部コンテクストを読む
Ⅰ『啓蒙の弁証法』の思想史的位置と意味――その前史から後史へ
はじめに
1 『啓蒙の弁証法』への前史
2 アドルノの反体系的体系構成
3 この時代への架橋のために
おわりに
Ⅱ来たるべき啓蒙への問い――フランス現代思想と『啓蒙の弁証法』
はじめに
1 クロソウスキーとサドの問い
2 フーコーと啓蒙/近代性の問い
3 デリダと来たるべき啓蒙への問い
おわりに
Ⅲ『啓蒙の弁証法』から新自由主義批判へ――アメリカ批判理論の展開
はじめに
1 アメリカにおける批判理論の受容
2 ハーバーマスの理論の応用と展開
3 『啓蒙の弁証法』から新自由主義批判へ
おわりに

特別寄稿ヴェーバーからアドルノへ――アメリカ体験をめぐって
1 大きな物語り――二〇世紀初めの布置状況コンステラチオン
2 ヴェーバーのアメリカ旅行――移民問題をめぐって
3 アドルノのアメリカ体験――マルクスよりニーチェ
4 ヴェーバーからアドルノへ――偽の救済への拒否

訳者として今思うこと――アドルノの語り口のむずかしさと魅力をめぐって

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