技術とは何だろうか 三つの講演

マルティン・ハイデガー 著
森 一郎 訳
講談社学術文庫
3月12日 発売

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20世紀最大の哲学者マルティン・ハイデガーが第二次大戦後に行った「技術」をめぐる三つの講演。瓶(かめ)や橋、家屋といった身近な物から出発し、それらの物がどのようなあり方をしているのかを考え、ついには「世界」に到達する講演「物」と「建てること、住むこと、考えること」、そしてモノとヒトを資源として用いながら膨張を続ける現代技術のシステムを問う「技術とは何だろうか」。(引用)

目次


建てること、住むこと、考えること
技術とは何だろうか
編訳者あとがき

暴力をめぐる哲学

飯野 勝己、樋口 浩造 編著
上石 学、新田 智通、中野 良樹、岩野 祐介、坪井 雅史、相澤 伸依、藤村 安芸子 著
晃洋書房
2019年2月10日 発売中

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いま、暴力とは何か?人間はそもそも暴力的な存在なのか?暴力の克服は、ついになしえないことなのか?現代社会における暴力の多様性と、歴史に現出する暴力の多層性を見すえつつ、その根源的ありようと克服の可能性をさぐる。私たちは、暴力的な存在なのか?人間にとって、暴力とは何か?その不可避性と、回避/克服の可能性をともに見すえつつ思考をつむぐ、「暴力の哲学/倫理学」の試み。(引用)

序 章 暴力はいかにして哲学の問題になるのか(飯野勝己)

第Ⅰ部 暴力の根源に向けて
第1章 暴力におけるミーメーシスとアイデンティティ(上石 学)
第2章 文化と暴力(新田智通)
第3章 暴力の行使と制止の行動科学(中野良樹)

第Ⅱ部 暴力の現れに向けて
第4章 日本キリスト教思想史における暴力理解(岩野祐介)
第5章 暴力を直視する(樋口浩造)
第6章 構造的暴力としてのヘイト・スピーチ(坪井雅史)

第Ⅲ部 暴力・言葉・表現
第7章 ひとつの暴力、いくつもの暴力(飯野勝己)
第8章 語りをめぐる暴力(相澤伸依)
第9章 荒ぶる思いのゆくえ(藤村安芸子)

ミシェル・フーコー 統治の抗争史

フーコー講義1978-79
重田園江 著
勁草書房
2018年11月 発売中

けいそうビブリオフィル
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統治の抗争史

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近代とは、人間の数と格闘し、数の多さを利用し、その欲望を煽って膨張させつづける時代である。欲望の膨張を通じて支配が貫徹する。フーコーはその過程を執念深く、また力強くたどる。彼は権力と統治を描いているようでいて、実はその裏側に、対象となる人々の生を密かに再現しているのだ。掌握される人々、数としてカウントされる人々、欲望をかきたてられ、自己満足と自己膨張をくり返す人々。また、他者の欲望充足のために利用され、あるいは邪魔になり排除される人々、周縁化され抹消され忘れ去られた人々のうめき声の残響を描写するのだ。フーコーの独特な用語や思考の跳躍にあふれた講義を把握するには、読み手もある深さに達する必要がある。国家理性、ポリス、都市計画、病と衛生、人口、確率・統計、エコノミー…。キーワードと共に統治という概念の抗争史を描き、講義の核心に迫る。(引用 )

目次

序 章 統治性研究を位置づける
1.統治の出現経緯をたどる
2.一九七八年、七九年講義
3.統治性をめぐるこれまでの研究

第Ⅰ部 国家理性

第一章 統治、統治術、君主鑑
1.統治=人の導き
2.司牧と近代の統治との異同
3.君主鑑におけるエコノミー
4.法と統治の対比
5.統治の対象としての「物事」

第二章 国家理性(一)─国家理性とマキャヴェリ
1.国家理性という発明品
2.国家理性研究の現状
3.フーコーの議論の特徴
4.国家理性とマキャヴェリ
5.国家理性論における国家の保守

第三章 国家理性(二)─クーデタと反乱
1.ノーデのクーデタ
2.ベイコンの反乱
3.ベイコンとマキャヴェリの相違
4.ホッブズの自然状態と内戦について
5.フーコーの国家理性論の特徴

第四章 「ウェストファリア的秩序」
1.諸国家の競合
2.「ウェストファリア神話」
3.フーコーにおける「ヨーロッパの均衡」
4.フーコーとタック
5.力から成る世界

第五章 ポリス論
1.ポリス論とポリス研究の国際比較
2.仏独ポリス/ポリツァイ研究
3.フーコーの視点の特徴
4.フーコーのポリス論─ポリスとはなにか
5.ポリスが生み出す対象

第Ⅱ部 人口

第六章 ポリス、都市、都市計画
1.ポリスの特権的な場としての都市
2.都市像の変遷と都市計画urbanisme
3.ル・メートル『首都論』
4.人工都市リシュリュー
5.ナントの改革プラン

第七章 病と衛生
1.都市の不衛生
2.癩とペスト(一)─癩
3.癩とペスト(二)─ペスト
4.天然痘と接種

第八章 人口の誕生をめぐって(一)
1.人口をめぐる議論へのアプローチ
2.接種は正当化されるか
3.なぜ死亡表が重要か
4.『死亡表』をめぐる論争
5.人口学のはじまり

第九章 人口の誕生をめぐって(二)
1.古代近代論争
2.人口という語
3.人口と社会
4.『人口論』の知
5.人口学の誕生
6.人口の衝撃
7.ヒトという種

第一〇章 確率・統計と人口
1.統計学とは
2.確率のはじまり
3.パスカルの賭け
4.終身年金、生命保険、死亡表
5.社会の統計学的概念化

補 章 ベルヌイ─ダランベール問題の迷宮
1.問題の所在
2.惑星軌道は神の摂理か
3.聖ペテルブルクのパラドクス
4.接種の判断基準
5.ダランベールの数学観と確率

第Ⅲ部 エコノミー

第一一章 食糧難と穀物ポリス
1.環境と人口
2.食糧難
3.穀物という主題
4.穀物ポリス

第一二章 穀物自由化論
1.自由化をめぐる攻防
2.アベイユの自由化論
3.フランス初期経済学と商業の自由
4.グルネーサークル
5.チュルゴー対ネッケル

第一三章 フーコーによる自由主義の解釈
1.人民対人口
2.人口の自然性(一)─重商主義
3.人口の自然性(二)─フィジオクラット
4.人口の自然性(三)─欲望の組み込み
5.真理の場としての市場

第一四章 ホモ・エコノミクス
1.ホモ・エコノミクスの思想史
2.情念の政治経済学
3.究極の根拠としての利益
4.見えざる手と統治の限界
5.コンディヤックとエルヴェシウス
6.ベンサム

第一五章 統治とエコノミー
1.公的なものと私的なもの
2.統治の語義の変遷
3.エコノミーの語義の変遷(一)─全き家
4.エコノミーの語義の変遷(二)─『ヌーヴェルエロイーズ』
5.エコノミー概念の錯綜
6.ルソーのエコノミーポリティーク

第一六章 市民社会
1.統治性と市民社会
2.古代から近世へ─政治社会としての市民社会
3.ヒュームとルソーにおける市民社会と文明
4.ファーガスン『市民社会史』
5.フーコーにおける市民社会と統治

おわりに─哲学と歴史について

倫理学の基礎

加藤尚武著作集 第6巻
加藤 尚武 著
2018年5月23日 発売中
未来社

加藤尚武著作集 第6巻

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第4回配本の第6巻。この巻には現代を代表する哲学者による倫理学一般にかんする基本的文献を集めている。1997年に刊行されベストセラーになった『現代倫理学入門』(講談社学術文庫)と1996年刊の『倫理学で歴史を読む』を中心に、「中央公論」に連載された「倫理学講義」をはじめとする単行本未収録論文7篇を収録する。自然にたいする人間の責任を根源的に問い、思想を生きるとはどういうことかを厳しく問いかける。

・単行本未収録論文
・ゆるやかに触れあう異相――倫理学講義
・環境問題に対処する政治的主体の形成
・データの摩耗度と未来文化の設計
・自然の歴史性から見た設計主義の限界
・核廃棄物の時間と国家の時間
・人間と人間でない生物の関係
・持続可能な未来と宗教

著者解題