現代哲学のキーコンセプト 非合理性

現代哲学のキーコンセプト 非合理性
リサ・ボルトロッティ 著
鴻 浩介 訳
2019年7月24日 発売中

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理性の営みとしての哲学にとって、「非合理性」はある意味で最も重大なテーマだ。本書は、精神医学や心理学、行動経済学などの成果を参照しながら、非合理性に関する常識を批判し、この多義的な概念の諸相を分析する。人間の不可欠の部分として非合理性を位置づけ、情動、認知、判断、幸福や人生の意味などのテーマに新たな光をあてる。(引用)

序 論
本書の計画
本書の方法論
いくつかのテーマ
本書の構成

1 非合理性と解釈
1.1 ふるまいを予測・説明する
1.2 合理性か,それとも理解可能性か?
1.3 推論の体系的な誤り
1.4 限界をもった存在にとっての合理性
1.5 合理性と信念の本性
結論と含意
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2 非合理性と心の健康
2.1 狂気とは合理的でないことか
2.2 狂気とは病んでいることか
2.3 精神医学の診断における非合理性
2.4 非合理性と行為の責任
2.5 非合理性,心の健康,そして行為者性
結論と含意
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3 非合理性と選択
3.1 感情と意思決定
3.2 感情と道徳的な行為者性
3.3 直観と意思決定
3.4 知恵と熟練
結論と含意
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4 非合理性と世界
4.1 認識的な合理性と科学
4.2 現実から乖離した信念
4.3 記憶の歪曲と自己物語
結論と含意
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結 論――非合理な人間の行為者

参考文献
日本語参考文献
解説 非合理性と合理性の伸縮……………一ノ瀬正樹
訳者あとがき

人間本性論 第2巻

情念について
デイヴィッド ヒューム 著
石川 徹,中釜 浩一,伊勢 俊彦 訳
法政大学出版局
2019年7月23日 発売中

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第1部 誇りと卑下について
主題の区分
誇りと卑下について―それらの対象と原因
これらの対象と原因は何に由来するか
ほか…

第2部 愛と憎しみについて
愛と憎しみの対象と原因について
この体系を強化する実験
諸困難の解決
ほか…

第3部 意志と直接情念について
自由と必然性について
同じ主題(自由と必然性)の続き
意志に影響する動機について
ほか…

語源から哲学がわかる事典

山口 裕之 著
日本実業出版社

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◆哲学が難解なのは哲学用語(翻訳漢語)の難しさにあります。理性・悟性・感性、存在・本質・実体・実在、主観・客観、表象・抽象、観念……。
これらのうち、たとえば定番の「理性」は英語ではどういう語を当てているかというと、「reason」という日本の中学1年レベルの英単語なのです。
これは英語のネイティブにとっては小学校低学年の日常語。「理由を付けて考える能力」という意味です。また、「理性」よりより難解に見える「悟性」は 「understanding」。
これまた「理解力」という意味の普通の言葉なのです。ちなみに、存在・本質・実体・実在は、英語ではそれぞれ、being、essence、substance、existenceとなる。

◆“脱亜入欧”の思潮のもと、明治の先人たちは“和魂洋才”(技術は学ぶが、精神を学ばない)にかまけていたのではなく、哲学のような魂、
精神についても必死で吸収しようとしていました。その結果として哲学の用語についても懸命に日本語(漢字)に翻訳しようとしていたのです。
哲学用語はその性質上、抽象概念を説明する語であり、漢語での翻訳とも相まっておそろしく難解な語となったという経緯があります。
その訳語には、仏教や儒教の考えを援用した部分もあったため、わたしたち日本語の話者・読者が日常では使わないような難解な漢字が当てられたこともあるでしょう。

◆本書では、この点に着目し、114の基本的な哲学用語の語源にさかのぼって、意味の推移、翻訳、文脈などを解説しています。
「用語」からスタートして、「概念(哲学の中身)」、さらに「哲学史」の三位一体で理解できる本邦初の哲学入門です。
本書で西洋哲学の全体像とそれが何を問おうとしたのかがつかめるようになっています。
また、一念発起、哲学書の原典(翻訳書)を手に取ってはみたが、まるでチンプンカンプン、いろいろな入門書を読んでみてもなかなか要領を得ないという読者にも、
初めて哲学書を読める・わかるきっかけとなるものを目指しています。哲学書を読む際の必携書となるように、巻末には解説付きの索引を設けました。(引用)

◆目次
序 章 この本にはどんなことが書いてあるか
第1章 哲学: Philosophy 知を愛さずにはいられない
第2章 認識: Knowledge 「人それぞれ」ではありません
第3章 存在論: Ontology 「~がある」と「~である」のせめぎあい
第4章 神学: Theology 哲学のご主人様は神様
第5章 認識論: Epistemology 「私」は神様
第6章 哲学する: Philosophize 「自分で考えることが大切」という意味ではない

蔵書家 江戸篇 メモ

西欧において神聖ローマ帝国 マインツでヨハネス・グーテンベルクが発明した活版印刷は、1450年~1490年の40年の間に現ドイツ・フランス・イタリア・イングランド・ポーランド・ホベミアにいたるまで、200の都市に配置され普及したといわれています。しかしほどなくして、印刷技術は驚くべき速さで広まりましたが、市場はすぐさま飽和状態に陥り、印刷事業に乗り出した人々の大半が廃業を余儀なくされたそうです。

実際、グーテンベルク自身も似た事態に陥り、印刷事業の舞台から姿を消しています。グーテンベルクは活版印刷技術の発明者とも活版印刷で初めて聖書を印刷した人物と紹介されますが、その聖書の印刷に伴い膨大な資金が必要となりヨハン・スフトという出資者の協力が必要になりました。しかし後々初期費用の回収に時間がかかり出資者スフトから訴訟を起こされ、グーテンベルクは自身の印刷工房を手放す羽目に陥ってしまったと言われます。

日本においても事情は似ているようで、世界最古の印刷物と呼ばれたりする『百万塔 陀羅尼』は、770年頃に印刷が行われておりますが、仏教寺院に配布する以外に需要がなく、当時の印刷技術がこの後も普及した記録がありません。出版が商業化し読書の大衆化が始まったのは、江戸の大都市が出現する江戸時代まで待たねばなりませんでした。

この時代より蔵書家とよばれるような人々が登場してくるようになります。

 

以下に江戸の蔵書家ランキングを記して起きます(仮定)

 

1.守村次郎兵衛(もりむらじろべえ)  浅草蔵前 札差で俳人・画家 和漢の蔵書10万巻 号:十万巻楼

2.阿波国徳島藩の第11代藩主 蜂須賀 治昭(はちすか はるあき) 和漢の蔵書6万巻

3.塙 保己一(はなわ ほきいち)国学者 蔵書皇朝学の書物6万巻計り

4.屋代 弘賢(やしろ ひろかた) 江戸幕府御家人 上野不忍池のほとりに蔵書5万巻 号:不忍文庫

5.小山田与清(おやまだ ともきよ) 江戸時代後期の国学者 蔵書5万巻

6.朽木(くつき)詳細不明 西久保に住んでいた 旗下の士 兵庫(つわものぐら)の蔵書3万巻余り

7.岸本 由豆流(きしもと ゆずる) 江戸時代後期の国学者 蔵書3万巻

8.古賀 侗庵(こが どうあん) 江戸時代後期の漢学者 蔵書1万巻余り 号:万巻楼

9.狩谷 棭斎(かりや えきさい) 江戸時代後期の考証学者

10.伴信友(ばんのぶとも) 江戸後期の国学者

その他. 江戸で最も本が多く所蔵されていたところ:昌平坂学問所(神田湯島に設立された江戸幕府直轄の教学機関:湯島聖堂)


新刊書の宣伝

『日本における書籍蒐蔵の歴史』

川瀬 一馬 著
吉川弘文館

2019年7月15日 発売予定

 

中世の金沢文庫に始まり、豊臣秀次・徳川家康・近世大名や文人の収書、近代の安田文庫や好事家の収集と現代に到るその蔵書の歴史をたどる。多くのコレクションにかかわった、書誌学の第一人者による日本文化史の試み。

目次
第一部

(はじめに/金沢文庫の和漢典籍蒐集/金沢文庫散佚/関白秀次の典籍蒐集と金沢文庫/徳川家康の蒐集(駿河御文庫) 附徳川義直(尾張敬公)の蒐書/水戸光圀と前田綱紀の蒐書/脇坂安元と松平忠房の蒐書/江戸初・中期の蔵書家/江戸時代後半個人の蔵書/江戸時代後半諸侯の蔵書)

第二部

(旧安田文庫のことなど/明治時代前半の蒐書/明治三十年頃の学儒・好事家の蒐書)/附録(徳富蘇峰旧蔵『成簣堂文庫善本書目』の序文/西荘文庫旧蔵善本附記/安田文庫購入西荘善本評価書目/高木文庫譲受けの分)/掲載写真一覧/わが国における書籍蒐蔵の歴史*講義概要/川瀬一馬先生の〈幻の金沢文庫論〉…岡崎久司/索引(人名、文庫・書店名、文献名)

物質と記憶

講談社学術文庫
アンリ・ベルクソン 著
杉山 直樹 訳
講談社
2019年5月11日 発売中

※試し読みはこちらから

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フランスを代表する哲学者アンリ・ベルクソン(1859-1941年)が残した主著の一つである『物質と記憶』(1896年)については、すでに7種もの日本語訳が作られてきた。そのすべてを凌駕するべく、第一級の研究者が満を持して新たに訳出した本書は、簡にして要を得た「訳者解説」と相俟って、日本語でベルクソン哲学の真髄を伝える、文字どおりの「決定版」である。今後、本書を手にせずしてベルクソンは語れない。(引用)

目次
第七版の序
第一章 表象化のためのイマージュの選別について──身体の役割
第二章 イマージュの再認について──記憶力と脳
第三章 イマージュの残存について──記憶力と精神
第四章 イマージュの限定と固定について──知覚と物質。魂と身体
要約と結論
初版の序
訳者解説

現代思想 2019年5月号 特集=教育は変わるのか


三省堂書店神保町本店「青土社50周年フェア」開催中!

歴代の売上ベスト作品から今年の話題書まで幅広く取り揃えております。

一押しロングセラー・著者サイン本・稀少本も見つかる!

「青土社50周年フェア」みなさまのお越しをお待ちしております。

詳しくは 青土社50周年フェア 特設サイトをご覧ください!


部活動問題・給特法・大学入学共通テスト
大内裕和、内田良、岡崎勝、佐々木賢 著
青土社
2019年4月27日 発売中

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「ブラック部活動」は社会問題として可視化され、その問題の解決のために議論が重ねられている。また、入試現場でも激変が起こりつつある。センター試験廃止に伴い、「大学入学共通テスト」が導入される。このテストの導入は、国語と英語教育の未来にも大きく影響を及ぼすであろう。小誌で定点的に取り上げている教育諸問題を、最前線、かつ様々な角度から論じていく。(引用)

目次
麻痺する教育現場から問い直す:内田良+大内裕和+岡崎勝
「ブラック部活」を乗り越えて:中澤篤史
教員の長時間労働解消の展望を考える:藤川伸治
教師の定額働かせ放題=「給特法」問題はいかにして広まったか:斉藤ひでみ
教員が我が事を語る言葉を取り返すために――教員の「働き方」改革を問い直す:赤田圭亮
「呪いの言葉」を解くための対抗的キャリア教育:上西充子
「国語」改革における多様性の排除――教材アンソロジーの意義:紅野謙介
高校国語科の曲がり角――新学習指導要領の能力伸張主義、実社会、移民時代の文化ナショナリズム:日比嘉高
英語教育の「市場化」に未来はあるか?:江利川春雄
読解力が危機だ!」論が迷走するのはなぜか?――「読めていない」の真相をさぐる:阿部公彦
未来は誰のものか?――新しい「国語科」の理念と現実:五味渕典嗣
格差と差別をなくすには?:佐々木賢
社会と向き合うことを教えてくれた予備校文化論:小林哲夫
殻に包まれて――アゴラ子ども美術工場の試み:渋垂秀夫
生=痛みを分有するためのわたしたちの生涯学習社会に向けて:冨永貴公
文理の境界とジェンダーの未来:隠岐さや香
ヤングケアラーから問う教育の未来――言語化しづらい「ケア」を可視化し、支援するということ:澁谷智子

ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考

シリーズ世界の思想
古田徹也 著
角川選書
2019年4月26日 発売中

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哲学の問題すべてを一挙に解決するという、哲学史上最高度に野心的な試み『論理哲学論考』。刊行後、この書が世界の諸学や文化に与えた影響は極めて大きい。ビギナーに向けて、『論考』全体を理解するために必要な本文の抜粋に加え、わかりやすい例示をふんだんに用いながら、この難解なテキストをこれ以上ないほど明快に、論理的に、丁寧に解説。現代哲学を代表する記念碑的著作、その核心を解き明かす画期的な入門書。(引用)

目次
人と作品
『論理哲学論考』
§0 『論理哲学論考』の目的と構成
§1 事実の総体としての世界、可能性の総体としての論理空間
§2 事実と事態、事態と物(対象)
§3 不変のものとしての対象、移ろうものとしての対象の配列
§4 現実と事実
§5 像と写像形式
§6 像とア・プリオリ性
§7 思考と像、像と論理空間
§8 命題と語
§9 名と要素命題
§10 解明と定義
§11 シンボル(表現)と関数
§12 日常言語(自然言語)と人工言語
§13 個別性の軽視、個別性の可能性の重視
§14 言語の全体論的構造節
§15 「言語批判」としての哲学
§16 命題の意味の確定性と、命題の無限の産出可能性
§17 『論考』の根本思想
§18 否定と否定される命題の関係
§19 哲学と科学
§20 要素命題とその両立可能性(相互独立性)
§21 真理表としての命題
§22 トートロジーと矛盾
§23 命題の一般形式1
§24 推論的関係と因果的関係
§25 操作、その基底と結果
§26 操作の定義
§27 世界のあり方と、世界があること
§28 独我論と哲学的自我
§29 命題の一般形式2
§30 論理学の命題および証明の本質
§31 説明の終端
§32 意志と世界
§33 永遠の相の下に
§34 投げ棄てるべき梯子としての『論考』
§35 『論考』序文
コラム1 記号論理学
コラム2 倫理学講話
文献案内
用語の対照表

倫理の起源

小浜 逸郎 著
ポット出版プラス
2019年4月20日 発売中

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「善」とは何か?
私たちは、ふつう、「道徳」あるいは「善」という理念のようなものがどこかに存在して、それに依拠してみずから生活の秩序を組み立てていると考え、また日々そのように振る舞っている。しかし、では、その「道徳」あるいは「善」とは、どんな姿をとっており、それがいかなる理由によって根拠づけられるのか。プラトン、カント、ニーチェ、J・S・ミル、和辻哲郎を超え、「倫理問題」の拠ってきたるところと、それが含む厄介さについて、徹底的に明らかにする。(引用)

目次

第Ⅰ部 道徳はどのように立ち上がるか
第一章 良心の発生
第二章 善とは何か

第Ⅱ部 西洋倫理学批判
第三章 プラトンの詐術
第四章 イデアという倒錯
第五章 カントの道徳原理主義
第六章 ニーチェの道徳批判
第七章 J・S・ミルの功利主義

第Ⅲ部 人倫がもつ矛盾をどう克服するか
第八章 和辻哲郎の共同体主義
第九章 人間関係の基本モード(1)性愛・友情・家族
第十章 人間関係の基本モード(2)職業・個体生命・公共性

 

著者ブログ「ことばの闘い」
https://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo

技術とは何だろうか 三つの講演

マルティン・ハイデガー 著
森 一郎 訳
講談社学術文庫
3月12日 発売

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20世紀最大の哲学者マルティン・ハイデガーが第二次大戦後に行った「技術」をめぐる三つの講演。瓶(かめ)や橋、家屋といった身近な物から出発し、それらの物がどのようなあり方をしているのかを考え、ついには「世界」に到達する講演「物」と「建てること、住むこと、考えること」、そしてモノとヒトを資源として用いながら膨張を続ける現代技術のシステムを問う「技術とは何だろうか」。(引用)

目次


建てること、住むこと、考えること
技術とは何だろうか
編訳者あとがき

音楽の哲学入門

セオドア・グレイシック 著
源河 亨、木下 頌子 訳
慶應義塾大学出版会
2019年3月7日 発売

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目次
第1章 耳に触れる以上のもの――音楽と芸術
1 鳥の歌
2 音楽であるもの/音楽的なもの
3 「芸術」に関して
4 音楽と文化
5 美的側面
6 文化、コミュニケーション、スタイル

第2章 言葉とともに/言葉なしに――理解して聴く
1 教養なき知覚
2 純粋主義
3 言語と思考の交わり
4 命題知と技能知
5 音楽の四つの側面
6 歴史、スタイル、美的性質
7 芸術としての音楽、再考

第3章 音楽と情動
1 しるしとシンボル
2 表出と表出的性格
3 ウタツグミ
4 喚起説
5 カルリの悲嘆、アメリカのジャズ、ヒンドゥスターニー・ラサ

第4章 超越へといざなうセイレーンの声
1 実在の語りえなさ
2 美から崇高へ
3 ショーペンハウアーの音楽観
4 崇高さは主観的なものか
5 崇高さの経験
6 例示