濃霧の中の方向感覚

濃霧の中の方向感覚

鷲田清一 著
晶文社
2019年2月1日 発売中


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危機の時代、先の見えない時代において、ほんとうに必要とされ、ほんとうに信じられる知性・教養とはなにか?それは、視界の悪い濃霧の中でも道を見失わずにいられる「方向感覚」のこと。複雑性の増大に耐えうる知的体力をもち、迷ってもそこに根を下ろしなおすことのできるたしかな言葉と出会う。社会、政治、文化、教育、震災などの領域において、臨床哲学者がみずからの方向感覚を研ぎ澄ませながら綴った思索の記録。(引用)

目次
まえがき
1 社会 Society
2 政治 Politics
3 文化 Culture
4 教育 Education
5 震災後のことば Literature After the Disaster
6 身辺雑記 Memories
対話の可能性──あとがきに代えて

デリダ 歴史の思考

デリダ 歴史の思考

亀井 大輔 著
法政大学出版局
2019年1月26日 発売中

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歴史とは何か」と問うとき、われわれは起源から目的へと直進する哲学的伝統と言語のシステムに囚われてしまう。一九六〇年代のデリダはそのような歴史、あるいは歴史を思考することの困難をモティーフとして脱構築の思想を形成し、自らの理論の射程を爆発的に拡大していった。初期デリダの諸論考をクロノロジックに読み解くことで、その独創的な仕事に通底する「歴史の思考」を示す。(引用)

序論──歴史の思考
一九六〇年代のデリダ
歴史の形而上学的な概念──エピステーメーとしての歴史
歴史と言語──アイノスとしての歴史性
歴史の思考
本論の概観

第一章 歴史の思考と時代(エポック)の問題
一 遅延と抗争(一九六二─六三年)
フッサール『幾何学の起源』概観
遅延としての歴史──『幾何学の起源・序説』
(1)伝承と超越論的歴史性
(2)言語とエクリチュール
(3)理念と目的論
(4)意味としての歴史
(5)存在論的問い
(6)遅延
エクリチュールと構造──「力と意味作用」
抗争としての歴史
二 歴史主義のアポリア(一九六三─六七年)
デリダと歴史主義
フーコー論における歴史主義批判──「コギトと狂気の歴史」
時代(エポック)の問題──『グラマトロジーについて』
おわりに──デリダ─フーコー論争の行方

第二章 言語の問いから脱構築の戦略へ
一 脱構築の継承と言語の問い(一九六四─六五年)
ハイデガーにおける「言語の問い」──『ハイデガー』講義
(1)「言語の問い」
(2)隠喩
レヴィナスにおける「言語の問い」──「暴力と形而上学」
(1)歴史性概念の移動
(2)言語の問いと隠喩
二つの終末論の近さ
二 エコノミーと戦略(一九六六─七一年)
資源(リソース)の問題
一般的エコノミー
戦略の形成

第三章 現前と痕跡──現前の形而上学論の成立
一 理念の奇妙な現前──フッサール論の変遷(一九五三─六七年)
はじめに──無限と無際限
カント的意味での理念──『発生の問題』から『幾何学の起源・序説』へ
生き生きとした現在──『幾何学の起源・序説』から『ハイデガー』講義へ
有限なる無限の差延──『声と現象』
二 痕跡の生成──レヴィナスとの交差(一九六四─六八年)
レヴィナスにおける「痕跡」
「痕跡」への注目──「暴力と形而上学」雑誌版
(1)痕跡、エクリチュール
(2)痕跡としての現前?
(3)生き生きとした現在と痕跡
デリダにおける痕跡概念の生成
おわりに──「暴力と形而上学」書籍版

第四章 『声と現象』とハイデガー
一 自己触発の射程
デリダの自己触発論──『声と現象』
自己触発論の背景
ハイデガーからデリダへの自己触発の受け継ぎ
(1)自己触発と自己伝承
(2)アンリとデリダ
(3)根源的時間と差延
二 真理の歴史──アレーテイア、痕跡、贈与
声と真理
『声と現象』におけるZeigen
真理と痕跡
真理の歴史
出来事と真理
おわりに

第五章 脱構築の展開と歴史の思考
一 もうひとつ別の歴史性──出来事と正義
歴史の思考と差延の思考
歴史と出来事
(1)知/非─知
(2)可能なもの/不可能なもの
(3)地平/垂直性
出来事と正義──『法の力』における歴史の思考
二 目的論における終末論の裂け目
目的論について
終末論について
目的論と終末論
差延の二つの運動
おわりに──差延のエリプシス

補論 生き延びとしての翻訳──来たるべき言語に向けて
フッサールの翻訳論
翻訳可能性と一義性
変形としての翻訳
「生き延び」としての翻訳──ベンヤミンの翻訳論
「来たるべきひとつの言語」

コレージュ・ド・フランス講義草稿

コレージュ・ド・フランス講義草稿

1959-1961
モーリス・メルロ=ポンティ 著
松葉 祥一、廣瀬 浩司、加國 尚志 訳
2019年1月25日 発売中
みすず書房

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本書は、メルロ=ポンティが1961年に急逝する直前まで書かれていたコレージュ・ド・フランス講義のための草稿はじめ、遺稿として発見された当時の講義草稿を復元・編集して一書となすものである。『見えるものと見えないもの』「研究ノート」とともに、哲学者の晩年の思索を理解する大きな手がかりとなる待望の書である。
「今日の哲学」「デカルト的存在論と今日の存在論」「ヘーゲル以後の哲学と非‐哲学」の三編を軸に、ハイデガー、フッサール、デカルト、ヘーゲル、マルクス、さらにパウル・クレーやプルーストなどを読み込み、非‐哲学のなかでの哲学の再発見、肉の存在論などの構想が多層で論じられる。(引用)

目次
凡例
序文 クロード・ルフォール
はしがき ステファニー・メナセ
1958-1959年講義
今日の哲学
1960-1961年講義
デカルト的存在論と今日の存在論
ヘーゲル以後の哲学と非‐哲学
補遺
1960年10月の執筆の下書き
1958-1959年講義への補遺
フッサールについてのp. 37bisの取り上げ直しと展開
「付録XX III」の翻訳と注釈
精神分析
1960-1961年講義への補遺
存在論(挿入された数葉)

本が電子書籍で出版されました。

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この度、個人的に書いたエッセイが電子書籍で出版されました。

『哲学堂書店 店主のつぶやき』

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ビジネスパーソン向けに軽いものを書こうとして始めましたが、段々と哲学の中へ行ってしまう自分を抑えながら、表面をなぞるような形で留めた作品となっております。

なるべく哲学用語を省き、電子書籍だから出来るネット上のリンクを多数貼り付けてまとめております。リンク先を見ながら読み進めてもらえればと思います(飛ばしてしまうと後の文章の意味がわからなくなってしまう場合があります)。

内容は主に哲学が注目されてきた背景や哲学という活動の特徴、社会的な側面、哲学カフェ・哲学対話に関する私の個人的な考えを書いております。

リンク先を読みながらですと結構な分量になりますので楽しめるかと思います。

どうぞ宜しくお願いいたします。

目次
はじめに
1 哲学ブーム?
2 「哲学」の一般的なイメージ
3 「人間」を気にするようになった二つの場面
3・1 不正経理、製品偽装 、労務管理問題のシステムエラー
3・2 コミュニケーションに関わるテクノロジーの発展から
3・3 人間とは何か、潜在性(virtualite)をどう捉えるか。
4 哲学のコントラスト
4・1 「問う力」や「考える力」が求められている?
4・2 宗教、哲学、科学のコントラスト
4・2・1 宗教の領域
4・2・2 科学の領域
4・2・3 哲学の領域
5 哲学の三つの特徴
5・1 半分は科学、半分は芸術。それが哲学。 中島義道
5・2 僕は哲学は根本的には一人でやるものだと思っています。國分功一郎
5・3 「共に生きる価値を照らす哲学へ」日本学術会議 哲学委員会
6 哲学の社会的機能
お知らせ

こちらの電子書籍はamazon Kindleにて公開しております。
ソフトウェアは無料となりますのでこちらよりダウンロードしてください。
PC向け:Kindle for PC
スマホ向け:無料アプリ

村上春樹 西田幾多郎 京都アカデミアフォーラム in 丸ノ内

村上春樹 西田幾多郎 京都アカデミアフォーラム in 丸ノ内

東京都 丸の内で「京大 人文知」を連夜解放!

京都アカデミアフォーラムin丸の内


1月29日(火)18:30~20:00 村上春樹と《鎮魂》の詩学~3人目のガールフレンドと958,816枚目のピザをめぐって~

講師:京都大学大学院 人間・環境学研究科 准教授 小島 基洋

■京都で生まれ、いまや世界的な作家となったHaruki Murakami。『風の歌を聴け』(1979年)でデビューして以降、最新長編『騎士団長殺し』(2017年)に至るまで、彼の作品の中には、〈喪われた恋人〉直子が、その影を落とし続ける。代表作『ノルウェイの森』(1987年)を中心に、村上春樹の愛と喪失の物語を、京大若手人文知の一人である小島基洋准教授が読み解きます。

申し込みはこちらから


1月30日(水)18:30~20:00 西田幾多郎 その人と思想 ~京大時代を中心に~
講師:京都大学大学院 文学研究科 教授 林 晋

■日本を代表する哲学者で、京都学派の祖の西田幾多郎。彼の家族愛の深さや生活ぶり、本当に「哲学の道」で思考(デンケン)したかなど、その人となりや生活ぶりから哲学についてまでを紐解きます。講師は、日本最大級の規模と多様性を有する京大哲学・哲学史研究の一員で、情報学者でもある林晋教授が務め、旧西田居宅の保存運動やデジタルアーカイブ化の経験などを元にお話しします。

申し込みはこちらから


各回3,000円(大学院生・大学生・専門学校制:2000円、高校生以下:1000円)(税込み)

チラシPDF

会場は東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング10階

 

※京都アカデミアフォーラム 入館方法はこちらをご覧ください。

言語と行為

言語と行為

いかにして言葉でものごとを行うか
ジョン・ラングショー・オースティン 著
飯野勝己 訳
講談社学術文庫
2019年1月12日 発売

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本書で提示された理論は「言語行為論(speech act theory)」と呼ばれる。従来の言語論は、命題の真偽を問題にしてきた。それに対してオースティンは、言葉はただ事実を記述するだけでなく、言葉を語ることがそのまま行為をすることになるケースがある、と言う。例えば、「約束する」と発話することは「約束」という行為を行うことである。ここにある「確認的(コンスタティヴ)」と「遂行的(パフォーマティヴ)」の区別は、以降の哲学に不可逆的な影響を与えた。(引用)

第I講 〔遂行体と確認体〕
第II講 〔適切な遂行体のための諸条件〕
第III講 〔不適切さ──不発〕
第IV講 〔不適切さ──悪用〕
第V講 〔遂行体の条件として考えうるもの〕
第VI講 〔明示的な遂行体〕
第VII講 〔明示的な遂行的動詞〕
第VIII講 〔発語行為、発語内行為、発語媒介行為〕
第IX講 〔発語内行為と発語媒介行為の区別〕
第X講 〔「……と言うことにおいて」対「……と言うことによって」〕
第XI講 〔言明、遂行体、発語内の力〕
第XII講 〔発語内の力の分類〕

2019年 チャレンジの年

2019年 チャレンジの年

新年あけましておめでとうございます。

月日が経つのは早いもので、気が付けば2019年となっておりました。

哲学堂書店も皆様から厚いご愛顧により、数十年が経ち成長を続けることができました。

本年はさらにいろいろな方面へチャレンジし、手を伸ばして

①哲学対話・哲学カフェの定期開催

②特殊なポータタルサイトの開発・構築

を目指して、哲学の出版・古書業界、生涯学習や教養としての哲学の流布・促進・発展に向けて貢献できたらと思います。

 

どうぞ本年度も哲学堂書店をどうか宜しくお願い申し上げます。

 

またわたくしの個人的な電子書籍の出版も予定しております。

(当初はブログで公開する予定でしたが、長い文章になってしまったので電子書籍という形をとりました)

本の表紙はこちらです(笑)

出版の真似事ができるのはとても楽しいですね。

ただ今、校正の真っ最中なので完成しましたら宜しくお願いいたします。

年末のご挨拶

早いもので、年末のご挨拶をさせて頂く時期となりました。

皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

本年は格別のご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。

ブログを始めてまだ8ヶ月といろいろ模索しながらも、哲学書の出版業界、

古書業界また生涯学習や教養としての哲学の流布・促進・発展を願って取り組んできた思いがあります。

来年も、更に良いご縁を頂けますよう誠心誠意努力する所存ですので、

より一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

時節柄、ご多忙のことと存じます。

くれぐれもお身体にはご自愛ください。

来年も相変わらぬご愛顧を頂けますようお願い申し上げます。

これにて歳末のご挨拶とさせて頂きます。

余談になりますが

来年の1月頃に電子書籍を出版する予定です。

タイトルは『哲学堂書店 店主のつぶやき–哲学の三つの特徴–』です。

近年頻繁に起こる哲学ブームや哲学について店主のつぶやきを記しています。

ぜひ宜しくお願い申し上げます。

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する

丸山俊一 著
NHK「欲望の時代の哲学」制作班 著
NHK出版

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著書が日本で異例の売れ行きを見せている“哲学界の新星”、マルクス・ガブリエル。2018年6月の来日時の滞在記録をまとめて大反響となったNHK番組「欲望の時代の哲学」を待望の書籍化。あのガブリエルが、誰にでも分かる言葉で「戦後史」から「日本」までを語りつくす! 世界的ロボット工学者・石黒浩氏とのスリリングな対論も収録。本格的に哲学を論じた著書が日本で異例の売れ行きを見せた“哲学界の新星”が来日。滞日記録をまとめて大好評となったNHK番組「欲望の時代の哲学」を書籍化!あのガブリエルが、誰にでも分かる言葉で「戦後史」から「日本」まで語りつくす!彼が日本で感じた「壁」とは?フェイクニュース時代になぜ哲学が有効なのか?世界的ロボット工学者・石黒浩氏とのスリリングな対論も収録。(引用)

 

小学生のための正書法辞典

小学生のための正書法辞典

ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン 著
丘沢静也、荻原耕平 翻訳
講談社学術文庫

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ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン(1889-1951年)が生前に公刊した著書は、たった2冊である。1冊は『論理哲学論考』(1922年)、残る1冊はその4年後に刊行されている。それが『小学生のための正書法辞典』(1926年)であり、本書はその本邦初訳となる記念碑的訳業である。よく知られているように、ヴィトゲンシュタインは『論理哲学論考』を完成させたことで、哲学の問題はすべて解決されたと確信した。それゆえ、哲学から卒業して転身しようと思いつく。第一次世界大戦に従軍したあとに彼が選んだ道は、小学校の教師だった。

目次
小学生のための正書法辞典
序 文
本 文
解 説