デリダ 歴史の思考

亀井 大輔 著
法政大学出版局
2019年1月26日 発売中

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歴史とは何か」と問うとき、われわれは起源から目的へと直進する哲学的伝統と言語のシステムに囚われてしまう。一九六〇年代のデリダはそのような歴史、あるいは歴史を思考することの困難をモティーフとして脱構築の思想を形成し、自らの理論の射程を爆発的に拡大していった。初期デリダの諸論考をクロノロジックに読み解くことで、その独創的な仕事に通底する「歴史の思考」を示す。(引用)

序論──歴史の思考
一九六〇年代のデリダ
歴史の形而上学的な概念──エピステーメーとしての歴史
歴史と言語──アイノスとしての歴史性
歴史の思考
本論の概観

第一章 歴史の思考と時代(エポック)の問題
一 遅延と抗争(一九六二─六三年)
フッサール『幾何学の起源』概観
遅延としての歴史──『幾何学の起源・序説』
(1)伝承と超越論的歴史性
(2)言語とエクリチュール
(3)理念と目的論
(4)意味としての歴史
(5)存在論的問い
(6)遅延
エクリチュールと構造──「力と意味作用」
抗争としての歴史
二 歴史主義のアポリア(一九六三─六七年)
デリダと歴史主義
フーコー論における歴史主義批判──「コギトと狂気の歴史」
時代(エポック)の問題──『グラマトロジーについて』
おわりに──デリダ─フーコー論争の行方

第二章 言語の問いから脱構築の戦略へ
一 脱構築の継承と言語の問い(一九六四─六五年)
ハイデガーにおける「言語の問い」──『ハイデガー』講義
(1)「言語の問い」
(2)隠喩
レヴィナスにおける「言語の問い」──「暴力と形而上学」
(1)歴史性概念の移動
(2)言語の問いと隠喩
二つの終末論の近さ
二 エコノミーと戦略(一九六六─七一年)
資源(リソース)の問題
一般的エコノミー
戦略の形成

第三章 現前と痕跡──現前の形而上学論の成立
一 理念の奇妙な現前──フッサール論の変遷(一九五三─六七年)
はじめに──無限と無際限
カント的意味での理念──『発生の問題』から『幾何学の起源・序説』へ
生き生きとした現在──『幾何学の起源・序説』から『ハイデガー』講義へ
有限なる無限の差延──『声と現象』
二 痕跡の生成──レヴィナスとの交差(一九六四─六八年)
レヴィナスにおける「痕跡」
「痕跡」への注目──「暴力と形而上学」雑誌版
(1)痕跡、エクリチュール
(2)痕跡としての現前?
(3)生き生きとした現在と痕跡
デリダにおける痕跡概念の生成
おわりに──「暴力と形而上学」書籍版

第四章 『声と現象』とハイデガー
一 自己触発の射程
デリダの自己触発論──『声と現象』
自己触発論の背景
ハイデガーからデリダへの自己触発の受け継ぎ
(1)自己触発と自己伝承
(2)アンリとデリダ
(3)根源的時間と差延
二 真理の歴史──アレーテイア、痕跡、贈与
声と真理
『声と現象』におけるZeigen
真理と痕跡
真理の歴史
出来事と真理
おわりに

第五章 脱構築の展開と歴史の思考
一 もうひとつ別の歴史性──出来事と正義
歴史の思考と差延の思考
歴史と出来事
(1)知/非─知
(2)可能なもの/不可能なもの
(3)地平/垂直性
出来事と正義──『法の力』における歴史の思考
二 目的論における終末論の裂け目
目的論について
終末論について
目的論と終末論
差延の二つの運動
おわりに──差延のエリプシス

補論 生き延びとしての翻訳──来たるべき言語に向けて
フッサールの翻訳論
翻訳可能性と一義性
変形としての翻訳
「生き延び」としての翻訳──ベンヤミンの翻訳論
「来たるべきひとつの言語」

キルケゴールの実存解釈

自己と他者
河上正秀 著
2018年5月25日 発売中
春風社

キルケゴールの実存解釈

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キルケゴールはいかに受容されてきたのか。レヴィナス、デリダ、ウィトゲンシュタインらの解釈をたどり、その現代性を明らかにする。

第Ⅰ部 主体と他者
第1章 自己と他者―実存の思想から他者の思想へ
第2章 実存から他者へ―レヴィナス、デリダの読解
第3章 実存論的主体の他者論的転回―K・レーヴィット
第4章 非同一の主体性
第Ⅱ部 受容と解釈
第1章 ウィトゲンシュタインのまなざし
第2章 解釈と生―田辺元の「実存」受容の一断面
第3章 実存と倫理
第4章 『現代の批判』とわれわれの「現代」
補遺その1 沈黙と言語
補遺その2 仮名と著作―沈黙の語り出すもの

書物復権22 復刊書目が公開されました。

哲学・思想・言語・宗教の項目より抜粋

知の歴史学
イアン・ハッキング/出口康夫、大西琢朗、渡辺一弘訳
初版2012・最終版2013年
岩波書店
ISBN :9784000238779
価格:税込5940円(本体5500円)

瞬間と永遠 ジル・ドゥルーズの時間論
檜垣立哉
初版2010・最終版2011年
岩波書店
ISBN :9784000234825
価格:税込5076円(本体4700円)

ことばと対象
W.V.O.クワイン/大出晁、宮館恵訳
初版1984・最終版2004年
勁草書房
ISBN :9784326198733
価格:税込5076円(本体4700円)

ベーシック・インカムの哲学 すべての人にリアルな自由を
フィリップ・ヴァン・パリース/後藤玲子、齊藤拓訳
初版2009・最終版2009年
勁草書房
ISBN :9784326101924
価格:税込6480円(本体6000円)

クローゼットの認識論 セクシュアリティの20世紀
イヴ・コゾフスキー・セジウィック/外岡尚美訳
初版1999・最終版2011年
青土社
ISBN :9784791770700
価格:税込3024円(本体2800円)

表象の奈落 フィクションと思考の動体視力
蓮實重彦
初版2006・最終版2006年
青土社
ISBN :9784791770687
価格:税込2592円(本体2400円)

古典ギリシア語入門(CD付)
池田黎太郎
初版1998・最終版2010年
白水社
ISBN :9784560087732
価格:税込4860円(本体4500円)

芸術崇拝の思想 政教分離とヨーロッパの新しい神
松宮秀治
初版2008・最終版2009年
白水社
ISBN :9784560096383
価格:税込4320円(本体4000円)

解放された観客
ジャック・ランシエール/梶田裕訳
初版2013・最終版2013年
法政大学出版局
ISBN :9784588140501
価格:税込3024円(本体2800円)

数学の現象学 数学的直観を扱うために
鈴木俊洋
初版2013・最終版2013年
法政大学出版局
ISBN :9784588121500
価格:税込4536円(本体4200円)

スピノザ エチカ抄
スピノザ/佐藤一郎編訳
初版2007・最終版2007年
みすず書房
ISBN :9784622087106
価格:税込3672円(本体3400円)

アーレント=ハイデガー往復書簡 1925-1975
ウルズラ・ルッツ編/大島かおり、木田元訳
初版2003・最終版2003年
みすず書房
ISBN :9784622087113
価格:税込6912円(本体6400円)

生のものと火を通したもの 神話論理Ⅰ
クロード・レヴィ=ストロース/早水洋太郎訳
初版2006・最終版2012年
みすず書房
ISBN :9784622081517
価格:税込8640円(本体8000円)

新装版 歴史と階級意識
ジェルジ・ルカーチ/平井俊彦訳
初版1962・最終版1998年
未來社
ISBN :9784624011437
価格:税込4104円(本体3800円)

新装版 理論と実践 社会哲学論集
ユルゲン・ハーバーマス/細谷貞雄訳
初版1975・最終版1999年
未來社
ISBN :9784624010355
価格:税込6264円(本体5800円)

エコノミメーシス
ジャック・デリダ/湯浅博雄、小森謙一郎訳
初版2006・最終版2006年
未來社
ISBN :9784624932541
価格:税込2376円(本体2200円)

詳しくは紀伊國屋書店 書物復権ページをご覧ください。