<普遍性>を作る哲学 「幸福」と「自由」をいかに守るか

<普遍性>を作る哲学 「幸福」と「自由」をいかに守るか

岩内 章太郎 著

NHKブックス 1269

NHK出版

目次

第1章 新しい実在論の登場 普遍性は実在する
1.意味の場の存在論

新しい実在論とは何か
実在論と多元主義を折衷する
存在神学について
「意味の場」で「存在」を考える
なぜ世界は存在しないのか

2.新しい実存主義
宇宙は世界よりも小さい 自然主義とニヒリズム
「私」は脳なのか デネットの自然主義
新しい実存主義のマニフェスト 精神の自由を擁護する
実存哲学から道徳的実在論へ

3.実在をめぐる論争
相対主義と普遍主義を再考する
現代実在論の混迷
認識論なき存在論の限界
実在をめぐる論争

第2章 構築主義の帰結 普遍性を批判する
1.構築主義の基礎理論

理性への懐疑 『啓蒙の弁証法』
世界のヴァージョンは複数ある
ローティの本質主義批判

2.近代を批判する ― 多様性と相対性
権力と知の共謀
ポストコロニアルとポストモダンの共通点
自己意識の展開
新しい実在論は構築主義を乗り越えているのか

3.絶対他者の否定神学
最も虐げられた者という理念
レヴィナスの現象学批判 ― <私>の理解を超える存在
サバルタンは語ることができるか
神に近づく絶対他者
多様ではあるが、相対的ではない世界

第3章 現象学の原理 ― 普遍認識の条件
1.懐疑から始まる認識問題

認識論のアポリア
懐疑主義の論理 ― プロタゴラスとピュロン主義
デカルトの方法的懐疑
なぜ信念対立は起こるのか

2.現象学的還元 ― <私>に世界はどう現われているのか
形而上学的中立性のテーゼ
自然的態度のなす「一般定立」
エポケーと現象学的還元
現象学は「実在」をどう考えるのか
意識の本質とはなにか ― 志向性
すべての認識の根拠 ― 明証と直観
何のために現象学的還元を遂行するのか

3.本質直観 ― <普遍性>をつるく哲学の方法
事実と本質
事実学と本質学
本質直観の手続き
本質直観の問題
(a)自由変更の循環構造と完了の問題
(b)概念やことがらの本質直観
(c)本質直観の相対性
認識論的正当性
観点相関性

第4章 現象学的言語ゲーム ― 普遍性を創出する
1.一般本質学と超越論的本質学

ハイデッガーのフッサール批判
本質学から形而上学へ ― シェーラーの本質論
超越論的本質学とは何か
差異を相互承認する
相対性を引き受ける
本質を確証する

2.善の原始契約
暴力と言語
フッサールとハーバーマス ― 意識と世界、どちらから始めるのか
認識対象の本質学
プラトンの善のイデア
善と原始契約とは何か

3.現象学的言語ゲーム
他者の現象学 ― モナドのコミュニケーション
ウィトゲンシュタインの言語ゲーム論
家族的類似性とは何か
現象学的言語ゲームの可能性
モナドたちのプラクシス
幸福と自由を守るための<普遍性>
形而上学への誘惑を断ち切る
言語ゲームの外部に立つ絶対他者
<普遍性>の本質とは何か

終章 もう一度、自由を選ぶ
自由を享受することの疲労について
自由であることに幸せを感じない人びと
現代の幸福の類型 ― 「関係性の充足」と「ソロ充の快楽」
自由なき幸福の貧しさ
自由から見放されること
自由の普遍性

文献一覧
あとがき

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